人・夢・技術グループの取り組み
当社グループの海外事業ついて紹介します。
人・夢・技術グループの海外事業では、政府やJICAが実施するODA業務、地元企業や地元政府発注の業務が主になります。
他方で、資金不足を補うため、民間企業が資金を提供するPPP(官民連携)という手法もあります。PPPは民間の資金やノウハウの活用を通じて、公共サービスの質を向上させる手法です。
長期経営ビジョン2030では、海外連携展開を重要化領域の1つとし、急速な成長を遂げる東南アジア諸国だけでなくアフリカ諸国もターゲットとして、海外拠点の再整備と営業体制の強化、地元政府や企業とのネットワークの強化を図ります。また、海外拠点を生かし、グローバル人材の育成にも取り組み、グループ全体での海外事業の強化を目指します。
国際目標であるSDGsの達成が求められていますが、インフラ整備という人・夢・技術グループの事業活動は、そのものがSDGsです。資金やノウハウが不足している発展途上国に対し、当社グループの培ってきた技術力を提供することで、海外にも事業領域を拡大し、持続可能な社会形成への取り組みに貢献していきます。
橋梁
日本で培った高度な技術を海外へ展開し、東南アジアをはじめ南米、ヨーロッパ、アフリカ、南アジアまで、世界各地のプロジェクトに参画し、地域経済の発展に貢献しています。海外では、橋梁設計や施工管理のほか、老朽化橋梁の架け替え計画やコンストラクション・マネジメント(CM)業務なども行っています。
鉄道
海外の鉄道プロジェクトは一般に大規模で投資額が大きく、沿線の自然環境や周辺住民、地域・都市の開発や経済への影響も大きいものがたくさんあります。長大は国内での大型プロジェクトで培った総合的な技術のノウハウを活用し、鉄道事業における企画・計画から調査・設計・施工監理・入札補助まで、世界各地の鉄道プロジェクトに参画しています。
地域開発 フィリピン・ミンダナオ島の小水力発電
長大では、インフラを整備するだけでなく、地元企業と協働して、現地産業の開発も行うなど、地域開発事業にも取り組んでいます。
2011年からフィリピンのミンダナオ島で取り組んでいる地域開発事業では、ピープル・ファーストPPP(*)の好事例の1つとして国連からも高い評価を受けています。小水力発電所の建設、鰻の養殖、上水供給コンセッション等、インフラ開発から農林水産業、工業団地の開発まで行い、地域開発に貢献しました。
*人を中心に、人を第一に考えるPPP。これまでのPPPでは経済的利益を主要な評価軸としていましたが、人が主役かつ最大受益者となるピープル・ファーストPPPは発展途上国での活用が期待される
基礎地盤
基礎地盤コンサルタンツは1959年以来、60カ国以上で数千件にのぼるプロジェクトで、地盤調査、地盤や基礎のコンサルタント、地盤解析、土木設計、環境調査、計測などのサービスを展開。
シンガポール・クアラルンプール・ジャカルタに技術者が常駐し、特に東南アジアでは地盤工学分野の総合コンサルタントとして知られています。地域に根ざした事業展開を念頭に、ODAに拘らない独自の顧客ネットワークを世界中に築き、質の高いサービスを提供しています。