当社グループの事業の強みは基幹事業で、筆頭事業会社となる長大の原点は、橋梁設計です。 長大は本州四国連絡橋の架橋にあたり集合した技術者集団から設立され、社名にもあるように、日本各地の長大橋設計に携わってきました。その技術は世界でも高く評価され、世界各地の国家的プロジェクトにも参画しています。 橋梁の維持管理では、斜張橋点検ロボットを大学などと共同開発しました。斜張橋の細部の劣化箇所を発見し、維持補修を施すことにより、さらなる橋梁の長寿命化を図っています。
長大は、2016年の熊本地震で落橋した阿蘇大橋に代わる「新阿蘇大橋」を設計しました。新阿蘇大橋は断層と交差した急崖地に建設するという難しい技術的課題がありましたが、それをクリアし、「活断層に配慮したルート計画」「断層活動に対し落橋しにくい構造の計画」「被災した際の機能回復性を高めるための配慮」などの内容が優れていると評価され、国内で最も権威のある橋梁に関する学会賞である土木学会田中賞(作品部門)を受賞しました。今では復興のシンボルとして市民生活の大きな支えとなっています。
斜張橋ケーブルは、1本の張力バランスにより橋全体の形状を維持する斜張橋にとって重要な部分です。 国土交通省令により、2m以上の全ての橋梁の全ての部材に対して、5年に1度の近接目視による点検が求められています。 従来は高所作業車やロープで降下し直接目視を行っていましたが、より安全で迅速な方法として、ロボットでの近接目視方法を開発しました。 ケーブルにロボットを巻き付け、ケーブルを上下に走行しながら360度を撮影します。撮影した動画を基に、損傷の有無や位置が一目でわかる図を作成することができます。